テスラとの出会い。
2年前の年末。
仕事のお客様がテスラ モデル X を購入された。
それで、テスラの自慢話を聞いたのち、モデルX今アップデートで整備出してるから、モデルSを代車で借りてるから乗らない?とお声かけて頂いた。それが最初の出会い。
乗ってどうだったのか?
実際衝撃的でした。自分の中にあった電気自動車のイメージがすべて吹っ飛びました。
以前別の友達に乗せて頂いた、ポルシェカイエン3.5L ですら遅いと思えるくらいの暴力的加速
モーターという動力は、スタートからトップトルクがでるので、0→100km/h ではこのモデルSに並ぶ市販車はないそうです。
回生ブレーキを使ったアクセルブレーキ操作もEV童貞の自分には新鮮でした。
軽く自動運転(当時はもどきぐらいの機能)を披露してもらいましたが、ハンドル握らずともウィンカー出すだけで正確に車線変更したり、感心しました。
実ユーザーのうんちく。
電気代は驚異的にかからない?
現在、充電スタンドはガソリンスタンドと変らないぐらいの数があるそうです。
テスラ指定のステーション。
そして、お客さんは、テスラ指定の高速チャージステーション無料サービスに加入されているため、30分充電すれば名古屋 東京走れるぐらいの電気を無料で充電できるそうです。
それでしか充電してないとの事。
家庭でも夜間電力でやすくなるプランを契約したりすれば、かなり格安に満充電できるんだとか。
高速チャージャー使いたい放題サービスは、現在はオプションで選べないそうなんですけど、あれは車両につく制度なので、中古車に前のオーナーがつけていた場合、引き続き無料で充電できるそうです。
電気も無料なので、遠出のコストが高速代だけなんですって。
自動運転の話。
そして、乗せてもらったのが2年ほど前なので、そこから現在は自動運転モードはかなり進化しているみたいです。
昔アメリカのテスラモデルSの死亡事故がありました。
鏡みたいに光ったタンクローリーに突っ込んで運転手は死亡したそうです。
運転手は運転中に読書をしていたみたいなので、過信は禁物ですね。
お客さんも高速道路など殆どハンドルもアクセルも操作してないと言ってました。
GPSでセットすると目的地まで自動で運んでくれる。
バッテリーの話。
テスラの素晴らしいのはバッテリーの技術だそうです。
正確には、バッテリーの管理技術。
リチウム電池を隔壁で仕切ってその間にヒーターを入れて温度変化が起こりににくいように電子制御をしているそうなんです。
スマホのバッテリーやそのほかの機器のバッテリーがへたってくるのはこれをしてないからなんだとか。
アメリカでは既に50万km越えのバッテリー劣化データーとかあるらしく、平均的には6%の性能劣化でとどまっているそうです。
メンテナンスするところが少ない。
今回車検に出されたそうです。
どうでした?て聞いたら、ほぼ検査費用のみだったそうです。
オイル交換もない。吸気のフィルター類交換もない。ベルトの交換もない。ブレーキパッドなどブレーキほぼつかわないので殆ど減ってない。本当になんにもなかったみたいです。
自動運転機能で超安全。
元々自動運転を目指して作られた車です。
安全運転機能には絶対の自信があります。
衝突や、歩行者などはいち早く検知して警告、ブレーキサポートしてくれるみたいです。
池袋の暴走事故みたいな事が起こりにくい仕組みです。
お客さんも実際、3回ほどこの機能で助けられたみたいで追突事故を免れてます。
もしも車で人を殺めてしまったら数百万円では済まないし、お金の問題以上に人生に大きな爪を残します。
高い安全性能がお金で買えるというのはそれ自体が凄い事なのかも知れません。
テスラモデルSはお買い得か?
新車ですと1000万円~12000万円ぐらいする車です。
こんな、ナイトライダーナイト2000みたいな車が1000万円程で買えるのは安いと言えば安いです。
懐かしのナイト2000 KIT
でも、今回は中古車がお得かどうかという事を論じたいと思います。
テスラ モデルSの中古車。探すと、5万キロくらい走った車両が500万円ぐらいで購入できるそうです。
車の価値の半減期を過ぎているので、ここからの価値下落は緩やかになると思われます。
勝手な皮算用で、3年後の資産価値が 250万円程度としましょう。
そう考えれば現金としての持ち出しは500万円としても、それ自体が資産価値を持っているわけなので、実質支払は 250万円となるわけです。
今どきの日本社のBセグメントクラスの車の新車価格に近いわけです。
購入価格 - 売却時売却価格 = 実支払価格
車は事故を起こすと大幅に資産価値を減らしますが、この車は、原理的に事故を起こしにくい車です。
加えて、内燃機関のエンジン車と比べ、痛むところが少ないです。
走行5万km というのも、エンジン車と比較して同じ意味を持たない可能性が高いです。
そういう意味で、テスラモデルSは実質無料!と言えないかというのが今回の言い分です。
考えられるリスク。
一番怖いのは電池の劣化ですね。
テスラは50万kmで6%の劣化を謳ってますが、距離以上に経年による劣化は未知数です。
会社自体が若いのでデーターがないんです。
バッテリーが逝ってしまうと、テスラの技術の心臓部に近い部分なので、恐らく数百万円はすると思います。
あとは、追突はしなけど、追突されるリスクはあると思います。
保険もこの手の車を適正に評価してくれるのかは微妙です。
テスラは経営的には盤石とは言い難いです。
会社倒産リスクも十分にあるので、その後のメンテナンスなんかは不安要素ではありますね。
上陸してくるテスラモデル3
アメリカで既に発売しているテスラモデル3が今年中に上陸予定です。
現行の1000万円近い価格と比べ、500万円台から用意されるそうです。
このあたりの価格帯のものが出てくると、日本も購入するユーザーが増えてくるんじゃないでしょうか。
そうなると、日産あたりの車との技術力の違いだとか、充電サービスとのセット売りの販売の考え方とか、自動運転の凄さとか、維持費の安さとか日本人も知ることになると、お客様は言ってました。
なるほど。僕もそうなるような気がします。
そうなるとこの中古のモデルSも価格が上がるかも知れませんね。
まとめ
これから、300万円クラスの車の購入を検討している人は、一度テスラも検討した方がいいと思います。
差額をローンにしても、車そのものが資産と考えて、その後の圧倒的なランニングコストパフォーマンスと安全性、未来的な運転思考。
また、テスラに手を出すような、アーリーアダプターな考え方の人間との接点が持てることなど、恩恵を挙げだすと計り知れないような気がしています。
実は、現在、僕の親も車の買い替えサイクルで、この話を力説したんですが、アメ車でしょ?で終わりました。
凄い有益かもしれない情報も、平成はおろか、昭和で思考が止まっている人間には馬の耳念仏という現実をつきつけられた令和元年のスタートでした。
ちーん!
賢いみなさんは考えてみて下さいね。
あと、お客さんの車検の話を聞いて、これまでの内燃機関自動車とEVは全く別の乗り物なんだと改めて認識しました。
テスラが一からここまでやってしまったことを考えると、自動車の王者トヨタの未来も全く分からないなと思いました。
日本の自動車産業の裾野は広く、この産業にぶら下がっている会社もものすごい多いです。
ここが、外国企業にやられてしまうと、いよいよ我々の生活自体もどうにかなるのかもしれないなと、テスラ一台から恐ろしいことを考えてしまいました。
トヨタ自動車株とかも10年先は安全株なのかは?ですね。
恐ろしくも面白い時代に生まれてきちゃいましたね。

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